耳鍼(耳ツボ)療法 — 耳から全身のバランスを整える

【耳鍼(耳ツボ)療法とは】

耳鍼(耳ツボ)療法は、耳に存在する多数のツボ(反射点)を刺激し

全身の機能を整える治療法です。

耳には自律神経・ホルモン・内臓・筋骨格系など

身体のさまざまな部位と関連するツボが集まっており、耳への刺激を通して全身の調整を行うことができます。

日本では、1990年代後半に「耳つぼダイエット」として話題になり

2000年代に「耳つぼジュエリー」が普及しました。

1990年のWHO(世界保健機関)による耳介マップの国際標準化や

戦場鍼(Battlefield Acupuncture; BFA®︎)の普及があり

現在、美容の枠を超えて医療への流れがきています。

 

【戦場鍼;バトルフィールド鍼とは】

2018年にNHK「東洋医学ホントのチカラ」で初めて放映されたBFA®︎(戦場鍼)は

2001年にアメリカ空軍で考案された施術方法です。

特定の順序で鍼を耳に挿入すると

ほぼすべての種類の痛みが迅速かつ非常に効果的に緩和されることを発見しました。

 ぎっくり腰、背中の痛み、頭痛、手術後の疼痛などの痛みを軽減

睡眠、首や肩のこり、疲れが取れないなどの自律神経の調整に効果を発揮します。

 

 【施術方法】

左右の耳のそれぞれ5ヶ所に鍼を刺します。

使用する鍼は、毫鍼(ごうしん)やASPニードル®︎、パイオネックスになります。

鍼の代わりに指圧を用いる場合もあります。

 

◆ 毫鍼を使った方法 ◆

耳に刺した鍼に微弱電流(MC)を20〜30分通電します。

微弱な電流なので、電気が流れている感覚がなく、そのまま気持ち良く眠ってしまう方もおられます。

 

◆ ASPニードル®︎を使った方法 ◆

※数日〜1週間後、鍼を抜くためにご来院いただく必要があります。

非常に小さく、刺激が強い鍼を留置します。

1本打つごとに痛みの確認をし、軽減されたらそこで終了です。

最大10本使用します。

通常、鍼は数日ほどそのままにし、持続的な刺激を与えることで痛みを軽減します。

 

◆ パイオネックスを使った方法 ◆

ASPニードル®︎に比べると刺激が弱い鍼を留置します。

刺激が強い鍼が苦手な方に使用します。

通常、鍼は数日ほどそのままにし、持続的な刺激を与えることで痛みを軽減します。

こちらの鍼は鍼部分を隠すように内側に折りたたんで一般ゴミで捨てることができるので

鍼を抜くための来院の必要はありません。

 

【主な適応と効果】

耳鍼は次のような症状・目的に有効とされています。

自律神経の乱れ(不眠・ストレス・疲労感・更年期症状など)

頭痛・肩こり・腰痛などの慢性症状

食欲コントロール、代謝促進

ホルモンバランスの調整

スポーツにおけるコンディショニング、集中力の維持


耳鍼は、耳という小さな部分から全身の調整を行う

シンプルかつ効果的な療法です。

自律神経の安定や体質改善を目指す方

日常の疲労やストレスが気になる方におすすめです。

耳から全身を整える、新しい健康習慣を始めてみませんか?